【英語】 (Buddhist) temple
仏閣、僧院ともいう。 一般的には仏教において、仏像を安置し僧侶などが住み、仏道の研究や布教活動のための修行や儀式を行う場として用いる建物を指す。しかし、広くはイスラム教やキリスト教などの礼拝堂のことも指す。 寺院のはじまりは、インドでお釈迦さま(釈尊・仏陀)とその弟子たちが修行していた建物である。当時は、「仏道に精進する舎」の精と舎を取って「精舎」と呼ばれていた。これら建物はお釈迦さまの教えを信ずる人々の寄進によって建てられた。中でも、王舎城(おうしゃじょう)の竹林(ちくりん)精舎と舎衛城(しゃえいじょう)の祇園(ぎおん)精舎が有名。
その後中国では、「寺」とはもともと「役所」のことを意味したが、のちに僧侶が住む所をすべて「寺」とよぶようになった。
日本では、古くは山の中に僧侶の修行の場として寺院が建てられたが、のちに寺院は人々の住む町の中につくられ、城下町にも寺院が造られた。江戸時代には、キリスト教を禁止するため、人々はいずれかの寺院に属さなければならないとする檀家(だんか)制度ができ寺院は身近なものとなった。
一般的なお寺は宗教法人法に基づいて宗教法人になっており、お寺の設立には所轄庁の認証が必要で、お寺の運用は宗教法人法に基づいて行われる。その宗教法人法の第1条には、「憲法で保障された信教の自由は、すべての国政において尊重されなければならない。従つて、この法律のいかなる規定も、個人、集団又は団体が、その保障された自由に基いて、教義をひろめ、儀式行事を行い、その他宗教上の行為を行うことを制限するものと解釈してはならない。」とあり、宗教法人法は日本国憲法第20条の「信教の自由」を尊重して作られている。